【岐阜県岐阜市・現地調査レポート】天井裏の大きな音と鳴き声の正体はアライグマの出産だった

——そんなご連絡をいただき、現地調査に伺ってきました。4月に入ってから毎日続く異音に、お客様もかなり不安を感じていらっしゃいました。岐阜市内でも4月はアライグマの繁殖シーズンにあたり、天井裏への侵入被害のご相談が増える時期です。今回はその調査の様子を詳しくレポートします。
最初はイタチ・ネズミを疑っていた
お客様からお話を伺うと、症状はこのような感じでした。
天井裏で何かが走り回るようなバタバタとした音がする、何かをガリガリと齧っているような音がする、そして最近になって「最後の力を振り絞って泣いているような」小さな鳴き声が聞こえるようになった、とのことでした。
この症状を聞いた時点で、私の頭の中にあったのは**「ネズミを追いかけてイタチが侵入したパターン」**でした。走り回る音+ガリガリ音+鳴き声、というのは現場でもよくある組み合わせです。イタチとネズミの同時侵入は決して珍しくなく、「あるあるのパターンだな」と思いながら外部の侵入口を探しに向かいました。
ネズミは体が小さいため、1〜2cmほどのわずかな隙間からでも侵入できます。そしてネズミを追って侵入してくるイタチも、体が細長いため思った以上に小さな隙間を通ることができます。天井裏から聞こえる音だけで種類を特定するのは難しく、だからこそ外部調査が欠かせません。
外部調査で発見——アライグマの足跡
ところが、外壁や屋根まわりを確認していくと、アライグマの足跡を発見しました。


足跡を見た瞬間に状況が変わりました。4月はアライグマの繁殖シーズン。鳴き声の正体は、産まれたばかりのアライグマの赤ちゃんだったのです。

さらに今回、侵入経路として確認されたのが入母屋屋根の軒の劣化部分でした。

入母屋は日本の伝統的な屋根構造で、軒の接合部分が劣化すると隙間ができやすく、害獣の侵入口になりやすい箇所です。アライグマはわざわざその部分を壊してまで侵入していました。これだけの執着心を見せるのは、出産・子育ての場所を確保しようとしている証拠なのです。


アライグマの前足は人間の手に似た構造をしており、指を器用に使って引っ張ったりこじ開けたりすることができます。劣化した木材や防水シートであれば、力任せに壊して侵入口を広げることも珍しくありません。今回もその痕跡がはっきりと確認できました。
アライグマが天井裏を選ぶ理由
アライグマが屋根裏や天井裏を出産場所に選ぶのには理由があります。天敵に見つかりにくく、雨風をしのげて、断熱材があって暖かい。人間の家の天井裏は、アライグマにとって理想的な産室なのです。
4月はまさにその時期。春の繁殖期に出産を終えたアライグマの母親が、安全な場所を求めて家に侵入してくるケースが急増します。今回のお客様のケースも、まさにそのタイミングでした。
アライグマは一度安全な場所だと学習すると、翌年も同じ場所に戻ってくるという習性を持っています。今年侵入された家は、対策をしなければ来年もまた狙われる可能性が高いのです。早めの封鎖工事が、長期的な被害防止につながります。
今回提案した対策内容
現地調査の結果をもとに、以下の3つの対策をご提案しました。
①追い出し作業として、まず親子を閉じ込めてしまわないよう、安全に外へ誘導する作業を行います。これが最も慎重さを要するステップです。忌避剤を使って居心地を悪くしながら、自然に外へ出るよう促していきます。
②外部侵入口の封鎖工事として、今回侵入に使われた入母屋軒の劣化部分をはじめ、外部からアライグマが入り込める隙間をすべてふさぎます。アライグマは一度安全な場所だと学習すると、何度でも戻ってくる執着心の強い動物です。金網やパンチングメタルを使って、力でこじ開けられないようにしっかりと固定します。封鎖は徹底的に行う必要があります。
③マーキング消臭剤の散布として、アライグマは縄張りを主張するために尿などでマーキングをする習性があります。このニオイが残っていると、同じ個体だけでなく別のアライグマも寄ってきてしまいます。消臭剤を散布してニオイを完全に消すことで、今後アライグマが家に近づきにくくなります。マーキングの消臭は見落とされがちですが、再発防止のために非常に重要なステップです。
今回の現場が難しい理由——赤ちゃんアライグマの存在
今回のケースで特に難しいのが、産まれたばかりの赤ちゃんアライグマの存在です。
赤ちゃんが回収できる場所にいれば、安全に保護してから追い出し・封鎖という流れで進められます。しかし今回は1階の天井裏という人が入って回収できない場所にいる状況でした。
産まれて間もないアライグマの赤ちゃんは、まだ目が開いておらず、自分では歩くこともできません。体重はわずか60g程度で、母親なしでは生きていけない状態です。この状態で無理に追い出しをかけてしまうと、壁の隙間などに落ちてしまう危険があります。そうなると赤ちゃんが亡くなり、死臭が漂い、壁にシミができてしまうという最悪の事態になりかねません。
そのため今回は、赤ちゃんが自分の力で動けるようになるまで、あるいは母親が赤ちゃんを回収しやすい場所に移動させるまで、慎重に状況を見守りながら対応を進めていく方針をご説明しました。このような判断が求められるケースは決して少なくなく、害獣駆除は「とにかく追い出す」だけでは解決しないことを改めて実感した現場でした。
アライグマが持つ感染症リスクも忘れずに
アライグマを放置することが危険なのは、建物への被害だけではありません。アライグマの糞にはアライグマ回虫の卵が含まれており、乾燥した糞が空気中に漂うと吸い込んでしまう危険があります。アライグマ回虫は神経や目に転移し、重篤な症状を引き起こす可能性があります。そのほかにも、サルモネラ菌やレプトスピラ症など、人に感染しうる病原体を複数持っています。
天井裏に糞が蓄積している状態は、建物の腐食リスクだけでなく、家族の健康リスクにも直結します。小さなお子さんや高齢の方がいるご家庭では、特に早めの対処をおすすめします。

早期発見が被害を最小限に抑える
今回のお客様は、音が気になり始めてすぐにご連絡くださいました。そのおかげで出産直後という早い段階で状況を把握でき、最善の対応策を検討することができています。
「なんか音がする気がする」「最近ちょっと気になることがある」という段階でも、ぜひお気軽にご相談ください。放置すればするほど、断熱材の被害・糞尿による腐食・感染症リスクが広がります。アライグマは学習能力が高く、一度居ついてしまうと追い出すのが難しくなります。気づいた早めの段階でのご相談が、結果的に費用も時間も抑えることにつながります。
駆除のまっちゃんでは岐阜県全域で現地調査・お見積もりを無料で承っております。アライグマ・イタチ・ネズミなど害獣でお困りの方は、まずはお電話ください。



